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プラスチックの何がいけないの?【化学物質吸着編】

プラスチックの何がいけないの?【化学物質吸着編】

前回はマイクロプラスチックについてお話しました。
数回に分けてプラスチックのことについて書いていますが、悪いところをただ否定したいわけではありません。身の回りには便利だから使われてきたプラス  チックが多くあり、実際私たちの生活はプラスチックに支えられてきた部分も大きいです。私もプラスチックのお世話になっていて、完全に脱プラできているわけではないので。

まだ現在のように害がわかっていない時に、企業も安全面・衛生面から良かれと思って使ってきたので、全てが悪ではなく、性質を知って上手く付き合っていけたら良いのではという思いで書いています。

今回はプラスチックには化学物質を吸着するという性質があるのでそのお話です。

ープラスチックの性質ー
プラスチックそのものは疎水性が高い上に,マイクロプラスチックは表面に凹凸が多く,表面積が大きいため,疎水性の高い化学物質を吸着しやすい特徴があります(Mato et al. 2001, Browne et al. 2007,Endo et al. 2013).
そのため、海に漂ううちに、同じように海に流れてきた農薬や工業廃水などに含まれたダイオキシンなどを吸着します。

他にもマイクロプラスチックは,化石燃料関連の汚染物質(多環式芳香族炭化水素PAHs)、DDTのような有機塩素系殺虫剤、ポリ塩化ビフェニル(PCBs)などを含めた残留性有機汚染物質(POPs)を周りの海水から吸着します。(Mato et al. 2001,Ogawa et al. 2009, Tueten et al. 2009)

さらにマイクロプラスチックは、カドミウム、亜鉛、ニッケル、鉛といった重金属も吸着します。(Holmes et al. 2012,Rochman et al. 2014)

マイクロプラスチックから検出された環境ホルモンの濃度は、海水中の汚染濃度の10万~100万倍といわれます。汚染物質を吸着したマイクロプラスチックが魚介類や海鳥の消化器官から検出されています。その汚染物質は生物の脂肪に移行し生物濃縮として蓄積されています。 
       

環境省がリストアップした環境ホルモンは70種類あります。プラスチックそのものとマイクロプラスチックに吸着した環境ホルモンによる人への影響は明らかにはなってはいないものの、ヒトの細胞の室内実験では影響があるという研究結果がでています。

ー遠い場所の有害物質もプラスチックが運ぶー
例えば、PCB(ポリ塩化ビフェニル)という化学物質は、危険だとわかり現在は生産されなくなりました。
しかし、過去に工業で使われていた時のものが、まだ海の底の泥に溜まっています。マイクロプラスチックは浮いたり沈んだりする性質があるので、それらの有害物質をくっつけて海面まで浮かび、遠くまで運んでしまいます。

元々PBCが排出され、多く見つかるのは工業地帯でした。でも今は、南太平洋のイースター島やガラパゴス諸島、大西洋のセントヘレナ島、南極海のマッコリー島など遠く離れた島でも見つかります。マイクロプラスチックがPBCを運んでいると考えられています。

 有害物質をくっつけたプラスチックは生き物(魚だけでなく貝類や甲殻類も)が餌と間違えて食べてしまい体の中に入り込みます。さらにその生き物を食べる生き物もいます。こうして生き物の体内に、有害物質が配達されてしまいます。

ーまとめー 
プラスチックには化学物質を吸着する性質があることに驚きました。プラスチック自身にも添加剤が使われていますが、それだけでなく、さらに化学物質まで吸着しているのではと考えると恐ろしくなります。すでにヒトの体内にまで入っているマイクロプラスチック、そうならないようにプラスチックの使用も廃棄も減らしたいものです。
農薬や殺虫剤も海で一緒になる可能性があるので、なるべく使用してないものを選んだり使うことも、環境保全や私たちの健康にもつながりそうです。

 

参考
環境省「プラスチックを取り巻く状況と資源循環体制の構築に向けて」 https://www.env.go.jp/policy/hakusyo/r01/html/hj19010301.html
プラなし生活 有害な化学物質を高濃度に吸着するマイクロプラスチック
https://lessplasticlife.com/category/marineplastic/impact/
「プラスチックモンスターをやっつけよう!きみが地球のためにできること」
(高田秀重 / 監修、クレヨンハウス編集部 / 編)

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